口腔外科

口腔外科について

口腔外科とは

口腔外科とはむし歯・歯周病を除き、お口の中や周辺のあらゆる疾患に対応する科目です。
代表的な処置は抜歯(親知らず等)や外傷(歯の周囲の怪我)ですが、粘膜疾患(舌や粘膜の疾患)の治療も口腔外科にて行います。

口腔外科専門の歯科医師

月に2回、口腔外科専門の歯科医師による治療を行なっております。
難しいとされるケースの親知らず抜歯等も対応しますが、患者さんによっては大学病院への紹介も可能です。

CTやマイクロスコープを活用

口腔外科では主に外科処置を行いますので、レントゲン以外にもCTやマイクロスコープが活用されます。

CT

CTにて立体的に親知らずの状態を確認することで、抜歯時に血管や神経を傷つけないようにします。
また状態を正確に把握することで「抜くべきか・抜かなくても良いか」の判断もできます。

マイクロスコープ

インプラント治療ではもちろん、ときには抜歯時にもマイクロスコープを使用します。
抜歯後、中の汚れを綺麗に取り除く場合はマイクロスコープで確認しながら行います。

親知らず抜歯

親知らずはなぜ抜くのか

痛みを伴っている場合、また親知らずのポジションによって手前の健康な歯にリスクがある場合、抜歯を提案します。
※親知らずが手前に寄っていることで隣接部分に汚れが溜まり、むし歯になるケースがあります。

親知らずのポジションといっても、傾斜・水平・埋伏と個人差ありますので、気になる方は検査をおすすめします。

抜くなくても良い親知らず

手前の健康な歯に影響を及ぼさない場合は抜歯する必要はありません。
また親知らずがまっすぐ生えており、反対の歯としっかり噛み合っている場合も特に抜く必要はありません。

インプラント治療

歯を失ってしまった方への治療であるインプラントも口腔外科に該当します。
詳しくはインプラント専用ページをご覧ください。

顎関節症

顎関節の違和感(口が開けづらい・開閉の度に変な音がする・噛みづらい)や痛みがある方は、
顎関節症の可能性があります。

このような違和感や痛みがある方はご相談ください。CTで顎関節の骨の形・顎の変形などを確認します。

歯の怪我

歯が欠けた、折れた

小さく欠けた場合は、形を整え、白い素材で修復することが可能です。
しかし大きく欠けたり折れた場合、治療は被せ物による処置になることもあります。

歯が抜けた

歯が抜けた場合、条件が良いと元に戻せることもあります。抜けてから処置まで30分以内が良いとされているため、早急に来院してください。
抜けた歯は洗わず、牛乳やご自身の唾液につけた状態でお持ちください。

また抜けずにグラグラしている場合は、両隣の歯と固定して治療することもあります。

歯周外科治療

歯周外科とは麻酔をした状態で歯ぐきを切開し、歯周ポケットの奥深くにある歯石を徹底的に除去する処置です。
詳しくは歯周病専用ページをご覧ください。

口腔粘膜疾患

口腔粘膜疾患とは、字の如くお口の粘膜に症状が現れる疾患です。場所は唇・歯肉・舌・頬・口底など様々です。
身近なものでいえば口内炎がありますが、口腔がんも粘膜疾患の一つです。

粘膜疾患はご自身で判別が付けられませんので、定期的に歯科医院でチェックしていただくことが重要です。
当院でも定期検診時に粘膜に異常はないか確認しております。
万が一、組織検査が必要だと判断した場合は大学病院へ紹介いたします。

歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしり」とは、歯をギシギシと擦り合わせることを指し、「食いしばり」は、歯を強く噛みしめることを指します。主に睡眠中に行われますが、何かに夢中になっていたり、ストレスを感じる時などにも行われます。

無意識下で行われるため、人によっては1トン以上の力が加わってしまい、歯や歯を支える歯槽骨へのダメージは深刻です。これらが習慣化してしまうことで、「歯の磨耗や破折」・「詰め物や被せ物が外れる」・「歯や顎の痛み」・「歯肉炎」を引き起こすことがあります。

当院では主に2つの方法で、歯ぎしり・食いしばりの治療を行います。

マウスピース療法

歯ぎしりや食いしばりによる強い力から歯を守るため、睡眠時に装着するマウスピースを作成しております。マウスピース作成は保険が適用されます。

ただし、不快感・嘔吐反射・マウスピースの破折などが原因でマウスピース療法が合わない方にはボトックス治療をおすすめしております。

ボトックス治療

ボトックス治療とは、ボツリヌストキシンというタンパク質を注射し、筋肉の緊張を和らげることで歯ぎしり・食いしばりを改善する治療法です。注射をしてから約1〜2週間ほどで効果が出てきます

マウスピース療法は歯ぎしりや食いしばり自体を抑えることができませんが、ボトックス治療は筋肉を麻痺させることで咬合力を抑制できます。

※妊娠中や授乳中の方、アレルギー反応のある方、神経・筋疾患をお持ちの方は行えません。

ボトックス治療の効果

患者さんによって個人差がありますが、3ヶ月ほど効果が維持され、5ヶ月ほどで効果が落ちてきます。
また3回ボトックス注射をすると効果が持続しやすいため、当院では5ヶ月に1回のボトックス治療を3回行うことを推奨しております。

ボトックスの費用は1回38,500円(税込)です。

ボトックス治療の安全性

ボツリヌストキシンは医療用に使用されるタンパク質であるため、人体に悪影響はありません。美容外科等ではシワやたるみ取りを目的に、以前より使用されております。

口腔外科のよくある質問

親知らず抜歯の費用は?

親知らずの抜歯は保険が適用されます。上下によって費用が異なることもありません。

親知らず抜歯後は腫れますか?

抜歯時の出血量に応じて腫れも異なってきます。
簡単な抜歯であればほとんど腫れることもありませんが、難しい症例の場合は術後に腫れや痛みが伴うこともあります。

親知らずの抜歯は痛いですか?

抜歯中は麻酔が効いているため、痛みを伴うことはありません。麻酔についても最大限痛みのないように配慮しております。

ただし術後、麻酔が切れた後は痛みが出ることもあります(個人差があります)。

口内炎だけでも受診できますか?

口内炎の治療での受診も可能です。
痛みを抑えたり、治癒を促進するお薬(塗り薬・うがい薬)を処方いたします。

大事なことはなぜ口内炎になったかということです。
ご自身の歯が原因で口内炎を繰り返す方もいらっしゃいますので、その場合は歯に対しても治療を行います。

歯ぎしりの治療は可能ですか?

可能です。
睡眠中の歯ぎしりや日中の食いしばりによる歯へのダメージを防ぐため、マウスピースを作成いたします。マウスピース作成は保険が適用されます。