女性に多い顎関節症!?その原因とは?気をつけるべきポイントをご紹介!

顎関節症は口を開けたときに違和感や痛みを感じたり、「カクッ」「ジャリッ」といった音が鳴るのが主な特徴の疾患です。
顎関節症は、男性よりも女性に多いとされていますがその原因とはなんなのでしょうか。
この記事では顎関節症とはどういった疾患なのか、女性に多いとされているがどういったことが原因になるのかなどについて解説します。
また、顎関節症になった場合どのタイミングで治療を受けるべきかについても解説しています。
顎関節症について気になる方はぜひ最後までご覧ください。
顎関節症とは?どんな症状が出る?
顎関節症の主な症状は以下の3つです。
- 顎が痛い・疲れる
- 顎を動かすと音が鳴る
- 口を大きく開けられない
順番に解説していきます。
顎が痛い・疲れる
口を開け閉めした時に痛みを感じるのは、顎関節症の大きな特徴です。
痛みの種類としては大きく2つあります。
- 顎関節の痛み
- 咀嚼筋の痛み
顎関節の痛みは、構成組織の慢性的な外傷により引き起こされます。
組織に炎症が生じ、顎の動きに連動する形で神経が刺激され痛みが起きる流れです。
咀嚼筋の痛みの原因はさまざまあるため、特定は難しいです。
代表的なものとしては、噛み癖があり筋肉の緊張が高くなり痛みが起きます。
顎を動かすと音が鳴る
音が鳴る原因は、顎の組織である関節円板のずれや変形です。
関節円板がズレているだけか、変形しているかは音で判断します。
「カクッ」「ジャリッ」という音であればズレているだけなので痛みが出るまで特段治療は必要ありません。
ただ、「グニュッ」という音が鳴るようになると関節円板が変形している可能性が高いため治療を受けましょう。
口を大きく開けられない
口を開けたときに人差し指から薬指までの3本が縦向きに入らなければ、顎関節症の可能性があります。
顎の関節円板がずれている可能性が高いため、悪化する前に受診し治療を受けましょう。
顎関節症が女性に多い原因とは?
顎関節症の患者は男性よりも女性の方が多いです。
理由としては、男女の身体の構造にあります。
女性は男性と比較し、骨の形成が華奢であり筋肉が細くて弱いです。
また、女性の方が男性よりも筋肉の緊張やストレスに対して敏感です。
現在は社会に進出し広く活躍している女性の方が増えています。
そして仕事にまつわるストレスを日々たくさん受けており、身体が無意識のうちにストレスに反応し歯を食いしばってしまう方が多いです。
女性は男性よりも筋肉量が少なく、顎も小さいため食いしばりによるダメージが大きいです。
このことから、顎関節症になる方は男性よりも女性の方が多くなります。
女性必見!顎関節症の予防について
顎関節症の予防方法は、違和感を感じた段階での早めのケアです。
軽い違和感の段階では放置しがちですが、油断せず早め早めのケアを実行しましょう。
顎関節症は、顎の筋肉が緊張し血行障害が起きているためストレッチで筋肉の緊張をほぐすのが効果的です。
具体的なストレッチの手順は以下の通りです。
- 人差し指から中指までの指3本を縦向けにし、口を開けて15秒キープする
- 顎を前に突き出し15秒間キープ
- 顎をひっこめた状態で15秒間キープ
- 顎を左右にずらしそれぞれ15秒間キープ
上記のストレッチを毎日実施し、顎の筋肉の緊張を防ぎましょう。
ただし、ストレッチ中に痛みを感じた場合はすぐに中止してください。
少しでも不安がある場合は、症状が悪化する前に早めに受診しましょう。
そのほか、頬や顔周りのマッサージなども効果的です。
手のひらや指で側頭部から頬に向け撫でるようにほぐすことで、筋肉の緊張が和らぎます。
また、首や肩を回してほぐすなども効果的です。
唇や頬の緊張を取るエクササイズとして、歯と歯の間を少し開け、頬を上下左右に膨らませそれぞれ5秒ずつキープする動きも効果があります。
顎関節症はストレスが原因で無意識に起きる食いしばりが原因となる場合が多いため、できるだけストレスを溜めないようにしましょう。
顎関節症は早期治療が重要!目安を知る
顎関節症を悪化させないためには早期治療が重要です。
この章では、顎関節症の早期治療の目安について解説していきます。
1.口を開けると音が鳴る
口を開けたときに、「カクッ」「ジャリッ」といった音が鳴る場合は顎関節症の可能性が高いです。
音が鳴るのは顎の関節円板がズレているため、放置せず一度受診し対策等を相談しましょう。
音だけであれば特段治療の必要等はありませんが、原因を放置しておくと悪化し、痛みや口を開きにくくなる等悪化する可能性があります。
予防方法などはネットなどでも手に入りますが、正しく実践できているかのセルフチェックは難しいです。
しっかりと予防方法の効果を発揮するためにも、最初は歯科医院で専門家の指導を受けた状態で実践するようにしましょう。
2.口を開けると痛みを感じる
口を開けたときに痛みを感じるようであればできるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
口を開ける際に痛みが生じた状態では日常生活を送るのも難しいです。
また、痛みが軽く違和感を感じる程度であれば放置しがちですが、放置して状態が改善することはありません。
痛みが悪化し、生活に悪影響を与える前に早め早めに行動し歯科医院で治療を受け状態を改善させましょう。
3.思ったように口が開かない
口を開けようと思った時に思ったよりも口が開かないと感じた場合も、歯科医院への受診を検討しましょう。
口が思ったように開かない状態での日常生活は心身共に非常に大きなストレスです。
顎関節症はストレスにより身体の緊張のバランスが崩れてしまうのも原因の1つとされており、口が開けにくい状態を放置すると悪循環に陥ります。
普段と比べて口を開ける時に少し引っ掛かり、違和感などを感じた場合はそのまま放置せずに早めに歯科医院を受診しましょう。
女性に多い顎関節症の原因となる生活習慣とは!?
顎関節症は男性よりも女性に多い疾患とされています。
女性と男性ではどういった点に違いがあるのか、顎関節症を引き起こしやすい生活習慣として代表的なものは以下の通りです。
- 必要以上に顎を使わない
- ストレスなどで筋肉が緊張しがち
- 口を大きく開ける癖がある
- 頬杖をつく
1つずつ解説していきます。
1.必要以上に顎を使わない
普段から柔らかいものばかり食べているなどで、顎を使う機会が少ないと顎の筋肉は弱っていきます。
顎の筋肉が弱った状態では頭を上手く支えられず身体のバランスが崩れがちです。
身体のバランスの崩れにより、顎に必要以上に力が加わってしまい顎の関節を構成する組織がダメージを受け、顎関節症を引き起こします。
顎の筋肉を弱めないためにも柔らかいものばかり食べ過ぎず、咀嚼時には1口につき20~30回は口を動かし顎の筋肉を動かす習慣を持ちましょう。
2.ストレスなどで筋肉が緊張しがち
学生・社会人問わず日々を過ごしているとさまざまなストレスにさらされます。
ストレスが溜まっていると身体の緊張は高まり、筋肉に負担をかけがちです。
また、寝ている時に無意識に歯を食いしばったり歯ぎしりをしたりする可能性も高くなります。
知らず知らずのうちに顎や顎の関節組織にふたんをかけてしまうため、ストレスは極力溜めないようにしましょう。
お休みの日は短い時間でもかまいませんので何も考えず、心と身体をリラックスさせる時間を作るようにしてください。
3.うつ伏せで寝たり高い枕を使ったりしている
就寝時の姿勢も顎関節症になる可能性に大きな影響を与える要因の1つです。
うつぶせの状態は顎にかかる負担が大きくなり、就寝時に無意識に歯を食いしばる形になることが多いです。
歯を食いしばる状態が長時間続くと、顎にかかる負担が大きくなり顎関節症の可能性が高まるため注意しましょう。
また、高い枕を使っている場合も注意が必要です。
枕が高すぎると仰向けで寝た場合でも顎に負担がかかり、顎関節症の可能性を高めてしまいます。
4.頬杖をつく
頬杖をつく癖のある方も注意が必要です。
頬杖の状態は、頭の重さを片方の顎のみで支えるため顎に大きな負担がかかります。
頭の重さは体重の約10%程度と言われており、体重が50kgの方の場合だと5kgの重さです。
女性は男性と比べ筋肉量が少ないため、支える際にかかる負担も男性よりも大きくなります。
頬杖をつく習慣のある方は少しずつでもかまいませんので、改めていきましょう。
まとめ
顎関節症が男性よりも女性に多い原因・理由について解説しました。
顎関節症は症状が軽いうちは少し音がする程度で、大きな実害はありませんが油断はできません。
放置しておくと痛みや口の開きにくさに発展するため、注意しましょう。
また、女性は男性と比べて骨格が華奢で筋肉量も少ない場合が多いです。
そのため生活習慣で受けるダメージも男性よりも大きくなります。
森下ベリタス歯科では顎関節症の知見・治療経験豊富な医師が在籍しています。
顎関節症にならない、症状を悪化させない相談にも気軽に対応できるため、お悩みの方はぜひご相談ください。