予防・クリーニング

予防治療について

予防治療の重要性

どんなに優れた治療を行っても、生まれ持った健康な歯にはかないません。
お口の健康(おいしく食事ができることで、健康で充実した毎日を過ごす)は、人生の質にも大きく関わってきます。

予防について

もっとも大切なことは、「むし歯や歯周病のない健康な口腔内環境にすること。そして、それを保つこと。」です。

いままでの歯科医院へ足を運ぶきっかけは、「痛くなったから」「欠けたから」「取れたから」でした。しかし車の車検と同様、毎日使う歯だからこそ定期的な検査・メンテナンスは必要です。
※4ヶ月に1回、歯科検診を受けた方と受けていない方では、将来の歯の本数が大きく異なるというデータもあります。

これからは歯科医院を「むし歯や歯周病を予防するために、積極的に利用する場所」にしていき、大いに人生の質を高めましょう。

全身の健康寿命にも影響

歯の本数と健康寿命には関連がある」というデータがあります。
また歯周病は全身のあらゆる疾患(糖尿病・心臓病・誤嚥性肺炎など)との関係もあります。歯の健康は今後の健康寿命にも大きく影響します。

痛くなる前に行うから快適

むし歯が進行すると痛みを伴います。しかし初期のむし歯であれば痛みを伴うことはありません。
痛くなってから治療すると治療時に麻酔も必要になりますが、初期の頃であれば削らずに済むこともあります。

定期的に歯科医院でお口の中をチェックし、むし歯の早期発見に努めましょう。

時間の節約にも

「何も症状がないのに、定期的に歯科医院に行くのは時間がもったいない」と思われる方も多くいらっしゃいます。
しかし、むし歯や歯周病が進行してから歯医者へ行くほうが治療時間・期間が多くかかり、結果大きな時間をロスしてしまいます。

忙しい方ほど予防への取り組みを推奨しております。

生涯医療費が安くなるというデータも

「痛くなってから通う方」と「痛くなる前から通う方」ではどちらのほうが医療費が高いでしょうか?結果は前者です。

予防で通う際に負担する費用より、治療時に負担する費用のほうが高くなります。また前述の通り、お口の不健康は全身の病気リスクが向上してしまいます。
※生涯医療費(一生の間に負担する医療費)は予防に取り組んだ方が安くなるというデータがあります。

かかりつけ歯科医
機能強化型診療所

当院は厚生労働省が認定した、かかりつけ歯科医機能強化型診療所(か強診)です。
かかりつけ歯科医機能強化型診療所とは、「むし歯・歯周病といった歯科疾患の重症化を予防し、歯を守るための定期的なメンテナンスが行える歯科医院であること」を認定された歯科医院のことです。

認定を受けることで、歯のクリーニング・フッ素塗布などを保険診療にて毎月お受けいただけます
※2023年現在、かかりつけ歯科医機能強化型診療所に認定された歯科医院は全国でも15%程度です。

むし歯・歯周病の原因

バイオフィルムとは?

細菌の塊であるプラークの強固な集合体です。
歯の表面にくっつく性質が強く、はがれにくく抗菌性の薬などもはね返してしまうため、歯みがきなどで完全に取り除けません。そしてこのバイオフィルムがむし歯や歯周病の原因になります。

バイオフィルムを分かりやすく説明すると、キッチンの流しやお風呂場の浴槽などに付着する”ヌルヌル”です。

バイオフィルムはどこにくっつくの?

歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目、詰め物やかぶせ物の周りなど、歯ブラシの先が届きにくい場所にくっつきます。

どのようにしてバイオフィルム除去すればいいの?

バイオフィルムは約2ヶ月で新たに形成され始めます。
家庭で行うセルフケア(歯ブラシ・歯間ブラシ等)だけでは完全に除去できません。ブラッシングでは届きにくい部分のバイオフィルムの除去は、歯科医院でのプロフェッショナルケア(PMTC)が必要です。

セルフケア

ご自身で取り組む予防処置

毎日ご自身で行う「歯ブラシ・歯間ブラシによるブラッシング」「義歯のお手入れ」がお口の健康を守る基本です。
歯科医院でのケアは年に2〜3回程度ですので、その他はご自身でしっかりケアすることが重要です。

森下ベリタス歯科では、歯科衛生士が患者様それぞれにあったブラッシング方法と、歯ブラシ・歯間ブラシ・デンタルフロスなどの補助器具の選び方をやさしく丁寧にアドバイスします。

正しいブラッシング

STEP
フッ素を口の中に残す

フッ素配合のハミガキ剤に加え、フッ素ジェルの使用もおすすめです。
すすぎは少量の水で行いましょう。

STEP
歯垢を残さず落とす

正しいハミガキとデンタルフロスで細菌をできる限り取り除きます。

STEP
細菌を増やさない

特に就寝中は細菌が増殖しやすいため、就寝前にデンタルリンスの使用がおすすめです。

食生活

規則正しい食生活が歯を守ります。間食にメリハリをつけ、だらだら食べには注意しましょう。

特にアメやガム等、お口の中に長い時間留まる食品は、シュガーレス・キシリトールを選ぶのが良いです。
砂糖入りの缶コーヒーやジュース、炭酸飲料も習慣になりやすいので、飲み方にも工夫が必要です。

お口に合った清掃用具

ハブラシ、歯間ブラシ、デンタルフロス、ワンタフトブラシ、フッ素入り歯磨剤、フッ素ジェル、デンタルリンス等、清掃用具はいくつもの種類があります。

当院では、患者様個人に合った清掃用具をご提案いたします。

プロフェッショナルケア

歯科医院に通院して行う予防処置

プロフェッショナルケアとは、ご自宅でのセルフケアでは除去できないプラークや歯石を除去することです。セルフケアとプロフェッショナルケアの両方に取り組むことで、お口の健康を維持することができます。
また定期的に口腔内を検査し、むし歯や歯周病の早期発見も重要です。

これらのメンテナンス・定期検診は年に2〜3回が理想的です。

口腔内診査

レントゲンや歯周ポケット検査、視診、触診などを行います。

歯磨き指導

歯科衛生士が患者様1人1人に合った歯磨きの方法と清掃器具の選び方をアドバイスさせていただきます。

歯石除去(スケーリング)

磨き残しが固まった歯石は、機械的に除去しなければ取れません。機械で歯石を除去することをスケーリングといいます。
当院では歯科衛生士全員が拡大鏡を装着し、歯石の取り残しがないよう努めております。

PMTC/クリーニング

PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・ティース・クリーニング)は、さまざまな専用器具を使用し、普段のブラッシングでは落ちないベタつき、ヌルヌル(バイオフィルム)している汚れを機械で除去します。
また専用の器具やペーストで歯をツルツルに仕上げます。

ルートプレーニング

歯周ポケットの内部(歯の根元)に付着した歯石や汚れを除去します。更に、歯の根元をツルツルにすることで、汚れが溜まりにくい環境を作ります。

フッ素塗布

高濃度のフッ素を定期的に塗布することで歯を強くします。当院はかかりつけ機能強化型歯科診療所に認定されているため、保険診療にてフッ素塗布が可能です。

シーラント

萌えたての歯の溝を樹脂で塞ぎ、噛む面の溝からのむし歯を予防する方法です。主に小児の患者様が対象となります。

予防治療のよくある質問

予防処置の通院頻度はどれくらいが理想ですか?

4ヶ月に1度、定期検診やメンテナンスをお受けいただくことを推奨しております。

口臭が気になりますが、歯石の影響ですか?

可能性は十分に考えられます。
しかし口臭は口腔内以外が起因していることもありますので、まずはお気軽にご相談ください。

クリーニングで歯は白くなりますか?

クリーニングは歯に付着した汚れ・着色を落として口腔内を健康にすることです。
汚れが落ちることで歯本来の白さに戻ることはありますが、さらに白くされたい方へはホワイトニングをおすすめしております。

どうして1回の通院で上下クリーニングできないのですか?

保険診療のルールで、上下は別の日に行わなければなりません。
ただし自費であれば上下同日に行うことができます(当院でも対応可能です)。