インプラント治療

歯を失って
放置するリスク

全ての歯は隣接し、お互いに支え合っております。
仮に歯を失って放置すると、支える場所がないことで隣の歯が倒れたり、噛み合う反対側の歯は突出したりします。また食事も片側だけで食べることで負担がかかり、噛み合わせが更に崩れることもあります。

つまり、歯を失って放置してしまうと、他の健康な歯までも失うリスクが高くなってしまいます。歯を失ってしまった方は早めに治療しましょう。

インプラント治療とは

インプラント治療とは、歯を失った箇所にインプラント体と呼ばれる人工歯根を植立し、その上に人工の歯を取り付ける治療法です。
入れ歯・ブリッジのデメリットである「隣の歯に悪影響がある」といった問題を解決するために生まれ、噛む力をご自身の歯と同程度まで回復することができます。

インプラント体は歯を支える歯根として、自分の歯で噛む場合と同程度の力にも耐えられる強度を発揮します。また骨折治療にも使われるチタンでできているため、骨との結合も良く、生体親和性が高い素材です。
人工歯はセラミック製で、患者様の歯に合わせた色・形にすることが可能です。また患者様の咬合力に合わせてセラミックの素材を選択します。

歯を失った場合の治療法

当院のコンセプトはインフォームド・チョイス(説明と選択)です。
歯を失った患者様に対しても複数の治療法を説明し、最終的には患者様にお選びいただきます。

歯を失った場合、主にブリッジ・入れ歯・インプラント治療と3つの選択肢があります。

ブリッジ

ブリッジとは失った歯の両隣の歯を削り、橋渡しのように歯を失った箇所に人工歯を入れる治療法です。
最大の欠点は両隣の健康な2本の歯を削るということです。歯科医師は歯を削るデメリットを誰よりも知っており、いかに歯を削らずに治療するかということが常に第一選択でもあります。
また3本の歯を2本で支え、3本の歯と噛み合うことで常に2本の歯に負担がかかります。ブリッジは8〜10年で問題が起こるという文献もあります。

メリット

・噛む力を60%程度回復できる
・人工歯の素材によっては保険が適用される

デメリット

・両隣の歯を削る必要がある
・メンテナンスが複雑
・噛み合う反対の歯より本数が少ないので、常に支える歯に負担がかかる
・複数本を失った場合は対応できない

入れ歯

詳しくは入れ歯専用ページをご覧ください。

メリット

・噛む力を60%程度回復できる
・人工歯の素材によっては保険が適用される

デメリット

・両隣の歯を削る必要がある
・メンテナンスが複雑
・噛み合う反対の歯より本数が少ないので、常に支える歯に負担がかかる
・複数本を失った場合は対応できない

インプラント

メリット

・隣の健康な歯を削らなくて良い
・隣の歯に負担をかけない
・噛む力が本来の歯に近い状態まで回復できる
・見た目も気にならない
・メンテナンスが容易

デメリット

・お持ちの全身疾患によっては治療を受けられない場合もある
・保険が適用されない
・外科手術が必要となる

最新のインプラント
知識・技術の研鑽

インプラント治療は高度な技術と知識を要する外科手術です。
患者様より「他院で埋入したインプラントが抜け落ちた」とご相談いただくことがあります。
これは歯科医師の技術・知識不足であり、埋入する骨の状態や埋入場所が適切でないことで起こります。

当院の院長はこれまでインプラント治療について多くの知識・技術を研鑽してまいりました。

信頼おけるインプラント
メーカーを採用

インプラントメーカーは国内外で200社以上あります。メーカーによって費用も大きく異なり、最近では韓国・中国製の安いインプラントも増えております。
当院ではあらゆるインプラントの症例に対応できるよう、信頼のおける2社のインプラントメーカーを採用しております。
シェア率が高いメーカーであるほど、今後引っ越し等で転院された先でも治療が行えるというメリットがあります。

ノーベルバイオケア

ノーベルバイオケアはスウェーデン製のインプラントです。世界で初めてインプラントを製品化し、展開した会社です。シェア率もトップクラスで、現在80カ国以上に導入されています。
過去の古い製品であってもパーツを提供しているので、メンテナンスや再治療時でも安心です。

GC(ジーシー)

GCは純国産のインプラントです。国内で開発・生産しており、日本人の口腔内に合わせた製品となっております。
あらゆる症例に対応しやすいといった特徴があります。

安心・安全なインプラント治療を目指す体制

治療前の説明・問診

インプラント治療の概要や他の治療法との違い・リスクについて細かく説明します。
また安全にインプラント治療を行うため、過去の病歴や現在の健康状態についても確認させていただきます。

インプラント治療を行う際は、スタッフが説明した上で「インプラント手術同意書」にサインをしていただきます。

CTを使用した検査

安心・安全なインプラント治療を実践する上で、診断機器の充実は欠かせません。
当院の術前検査ではCTを使用しております。CTは3Dの立体映像を撮影できるため、レントゲンでは把握できない骨の状態や血管・神経の位置を正確に把握できます。

また撮影したデータを元に、X-Guideで手術のシミュレーションを行います。

X-Guide・マイクロスコープによる精度・正確性の向上

X-GuideではCT撮影したデータを元にコンピューター上でシミュレーションを行い、その通りに手術が行えるようナビゲーションしてくれるシステムです。
骨中の神経・血管の位置などをリアルタイムに確認でき、より正確にイメージした通りのポジションにインプラントを埋入できます

マイクロスコープは最大総合倍率21.6倍まで拡大できる歯科用顕微鏡です。手術中に使用することで、より精度の高い治療が行えます。

手術時の感染対策

インプラント手術は、れっきとした外科手術です。
手術中の感染を避けるために徹底的な滅菌かつ、消毒の行き届いた専用手術室で行います。また手術中は専用ガウンを着用し、患者様毎に新品に交換します。

インプラント治療の流れ

STEP
治療計画の立案

口腔内写真・レントゲン・歯科用CT・口腔内全体を細かく検査し、診断をするための情報を集めます。
その後、患者様のニーズに合わせて治療計画(プラン)を立て、手術方法・治療期間・費用・リスクなどインプラント治療についての説明を行います。

STEP
口腔内のクリーニング

インプラントは歯周病菌にとても弱いので、手術を行う前に口腔内をきれいにクリーニングします。
まず、初期治療では口腔内の歯石を除去。また口腔内の衛生的な環境を保てるように、ご自身でブラッシングをしっかりできるようアドバイスいたします。

STEP
インプラント埋入手術

局所麻酔をし、小さなネジ状のチタン製インプラントを顎骨の中に埋め込みます。
※インプラント埋入にあたり、顎骨量が足りないと判断した場合は骨造成を行います。長期間歯がなかったり、入れ歯を装着されていた方は骨が痩せている場合があります。

STEP
待機とメンテナンス

埋入したインプラントと顎骨が結合するのを待ちます。骨の固さなどにより異なりますが最短で2カ月〜6カ月程度です。
骨とインプラントが結合するまでの間は担当衛生士による口腔内のメンテナンスを行っていきます。

STEP
アバットメント取付

インプラントと骨の結合が確認できたら、インプラントの頭にアバットメント(被せ物の土台)を取り付けます。

STEP
被せ物の型取り

インプラントの被せ物の型取りを行なっていきます。
当院ではデジタルスキャナーで型取りを行います。従来のシリコン印象(粘土での型取り)と比較すると、不快感や印象時間の軽減につながっております。

STEP
終了(被せ物の装着)

噛み合わせの最終確認を行い、被せ物をかぶせます。被せ物の素材はセラミックです。
インプラントには、天然歯にある歯根膜という緩衝材がありません。なので独特の噛み合わせ調整が必要で、そのことをきちんと理解した歯科医が装着します。

抜歯即時埋入・即時荷重

通常インプラントは抜歯後、数ヶ月待機してからインプラントを埋入します。更に埋入から数ヶ月して被せ物を装着します。(被せ物装着までの数ヶ月間は歯がない状態です)

一方、抜歯即時埋入・即時荷重の場合は、抜歯したその日にインプラント埋入(抜歯即時埋入)を行います。さらにその日に仮歯まで装着(即時荷重)します。仮歯が入ることでその日に見た目も改善され、食事も召し上がれるようになります。
この方法を選択することで、治療機関が大幅に短縮できるというメリットがあります。

ただし抜歯即時埋入・即時荷重には条件があります。当院では術前検査で問題なく行えると判断した場合に提案しております。

インプラントを併用した入れ歯

入れ歯のデメリットをカバーする、インプラント併用入れ歯(インプラントオーバーデンチャー)にも対応しております。
インプラントで入れ歯を固定することで、これまでよりしっかり噛むことができます。
詳しくは入れ歯専用ページをご覧ください。

メンテナンスについて

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは歯周病と同様、周辺組織の炎症により起こる疾患です。炎症の原因は周囲に付着したプラーク(歯垢)です。炎症が進行すると歯周病と同じように骨を溶かしてしまい、最終的には抜け落ちてしまいます

これらは天然の歯と同様、ご自身でのメンテナンス・歯科医院でのメンテナンスに取り組めば防ぐことができます。

おすすめするメンテナンスの周期

インプラントを長持ちさせるためには、継続的なメンテナンスが不可欠です。インプラントを装着した後も、定期的(4ヶ月〜6ヶ月後に1回)に様子をチェックします。
定期検査ではインプラントの使い心地や経過の様子などを患者様から伺いながら、噛み合わせとブラッシングのチェックを行います。

また当院においても、その患者様にあったケアプランを立案し、プロフェッショナルケアも行います。

インプラント治療の費用

インプラント治療の費用

インプラント治療費用(税込)
CT診査・診断・説明55,000円
指先穿刺・血液検査11,000円
インプラント埋入手術275,000円
2次手術・アバッメント交換16,500円
プロビ(仮歯)作製・装着22,000円
上部構造(セラミック)作製・装着220,000円

お支払いの方法

  • デンタルローン(最大60回の分割可)
  • 現金
  • クレジットカード

※お支払い方法、ご相談に応じます。

保証制度について

当院ではインプラント埋入から10年間の保証制度をご用意しております。万が一、期間中にインプラント体の破折や脱離といったことがあった際は無料で再治療いたします。
保証制度にはメンテナンス等の規約があります。

医療費控除

インプラント治療は医療費控除の対象となります。
医療費控除とは、ご自身・ご家族が1年間に使用した医療費が10万円を超えた場合、所得控除を受けることができます(治療にかかる通院費も控除対象となります)。

インプラント治療のよくある質問

インプラント治療は痛いですか?

インプラント手術中は麻酔が効いているため、痛みはありません
個人差ありますが、痛みを感じるときは麻酔が切れたタイミングと抜糸処置時です。

年齢制限はありますか?

当院では20歳以上の方であれば治療をお受けしております。年齢に上限はありませんが、全身の状態を確認した上で治療可否を判断します。

治療期間はどれくらいですか?

おおよそ下顎で3~4ヶ月上顎で4~5ヶ月程度です。
ただし抜歯即時埋入・即時荷重でインプラントを行なった場合は2ヶ月程度短縮できます。

インプラントの寿命はどれくらいですか?

インプラントはメンテナンスをしっかり行えば、長持ちする治療です。
実際、当院の患者様で47年以上経過しても問題なく使用できている患者様がいらっしゃいます。また、これまで20年以上のインプラント治療経験がありますが、10年未満で再治療が必要になった方は1%もありません

骨が足りないと他院で断られましたが、治療できますか?

CTで検査をした上で判断しますが、骨を作ることで治療を行えるケースもよくあります。
諦めずにまずはカウンセリングへお越しください。