マウスピース矯正中に虫歯になったら?予防や対策を解説
「マウスピースは取り外しができるから、虫歯にはなりにくい」と思っていますか?
確かにマウスピース矯正は、簡単に取り外しが可能なため、ワイヤー式の矯正治療に比べると口の中の清潔が保ちやすいです。
しかし、だからといって通常と同じ状態を保てるというわけではありません。
マウスピース矯正の治療中も、しっかりと注意をしていなければ、虫歯のリスクは高まってしまいます。
マウスピース矯正中に虫歯になってしまうと、最悪の場合矯正治療を中断しなければいけません。
そこで今回は、マウスピース矯正中の虫歯について気になっているという方向けに、マウスピース矯正中の虫歯になってしまう原因や、予防できる5つの方法について詳しく解説します。
マウスピース矯正は虫歯になりやすいのか?詳しく解説
はじめに、マウスピース矯正は虫歯になりやすいのかについて解説します。
矯正治療の中では虫歯になりにくい
歯列の矯正治療には、さまざまな種類があります。
中でもマウスピース矯正は、ワイヤー式の矯正治療に比べて簡単に取り外しができるため、とても人気のある矯正治療とされています。
取り外しが可能な分、ワイヤー式に比べて清潔を保ちやすいというメリットがあるので、虫歯になりにくいという特徴があります。
しかし、マウスピース矯正=虫歯になりにくい、というわけではありません。
マウスピース矯正は虫歯になりやすい
上記で紹介したように、マウスピース矯正は、矯正治療の中では虫歯になりにくい方法です。
しかし、何も装着していない時に比べると、虫歯のリスクは非常に高くなるため、勘違いをしている方は注意が必要です。
マウスピースを装着している時は、歯がマウスピースで覆われた状態になります。
通常、唾液に含まれる成分により菌などを除去、洗浄して虫歯を防いでいるのですが、マウスピースを装着することで歯に唾液がつきにくくなってしまいます。
そうすると、マウスピースに付着した汚れや菌がそのまま放置されることになり、それが虫歯となってしまいます。
そのため、マウスピース矯正はワイヤー式の矯正に比べると虫歯のリスクは低いですが、通常に比べて虫歯になりやすいと覚えておくと良いでしょう。
マウスピース矯正中に虫歯になったらどうするのか
次に、マウスピース矯正中に虫歯になってしまったらどうすれば良いのかについて解説します。
マウスピース矯正前の虫歯の場合
マウスピース矯正前にもしも虫歯が見つかった場合、まずは虫歯の治療から行ないましょう。
ここで1番重要なことは、虫歯の進行を少しでも早く防ぐということです。
虫歯の治療をした場合、患部に詰め物や被せ物をする場合があり、その上からマウスピースを装着するとピッタリとハマらず、効果が半減してしまうという事態も考えられます。
そうなると、思い通りの効果が得られなかったり、治療期間が長くなってしまったりするため、虫歯がある際はまず虫歯治療に専念するべきでしょう。
虫歯治療を放置してマウスピース矯正を続けた場合、最悪のケースでは抜歯する必要があり、さらにマウスピース矯正に影響が出てしまうため注意が必要です。
マウスピース矯正中の虫歯の場合
マウスピース矯正中にもし虫歯が見つかった時も、矯正よりも虫歯の治療を優先するべきでしょう。
上記で解説した通り、虫歯治療の中で詰め物や被せ物をする可能性があり、それらが邪魔をして満足なマウスピース矯正ができなかった場合、100%の効果が得られなくなってしまう可能性があるからです。
また、虫歯の治療期間は進行状況によって異なるため、短い期間であればマウスピース矯正に影響が出ないくらいの短期間で済む可能性もあります。
虫歯を放置しておけばさらに状況はひどくなり、マウスピース矯正ができる期間がどんどん短くなってしまうため、マウスピース矯正中に虫歯が見つかった場合、速やかに虫歯治療に専念するべきでしょう。
マウスピース矯正中に虫歯になる原因
次に、マウスピース矯正中に虫歯になってしまう原因について解説します。
唾液が歯に付着しない
マウスピース矯正中に虫歯になってしまう原因として挙げられるのが、唾液が歯に付着しないからだという点が挙げられます。
上記でも紹介した通り、唾液には虫歯を予防する効果があります。
通常は、唾液が歯に付着することにより虫歯を予防しているのですが、矯正中はマウスピースで覆われた歯には唾液が付着しにくくなっています。
そのため、歯についた色素や糖分、菌などが繁殖しやすく、通常に比べて虫歯になりやすいという特徴があります。
歯磨きをせずにマウスピースを装着する
マウスピース矯正中に虫歯になってしまう原因として挙げられるのが、歯磨きをせずにマウスピースを装着するという点です。
マウスピース矯正のメリットは、毎度取り外しができるという点で、歯磨きをすることで口内環境を綺麗にすることが可能です。
しかし、歯磨きを怠ったり、不十分な歯磨きのままマウスピースを装着してしまうと、食べかすや飲み物の糖分が歯に付着したままとなってしまい、やがて虫歯へとなってしまいます。
マウスピースを洗浄していない、洗浄不足
マウスピース矯正中に虫歯になってしまう原因として挙げられるのが、マウスピースを洗浄していない、または洗浄不足だという点です。
上記で紹介したようにしっかりと歯磨きをしないと、それが虫歯の原因となってしまいますが、歯磨きをしっかりとしていたとしても、肝心なマウスピースが汚れたままでは意味がありません。
マウスピースは取り外しができる分、しっかりと洗浄できるのがメリットです。
マウスピースの洗浄を怠ってしまうと、せっかく歯が綺麗な状態でも虫歯のリスクが上がってしまうため、注意が必要です。
マウスピース矯正中の虫歯を予防する5つの方法
次に、マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法について詳しく解説します。
歯磨きの徹底
マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法として挙げられるのが、歯磨きの徹底です。
マウスピース矯正は他の矯正治療と比べて、取り外しができるというメリットがあります。
つまり、マウスピース矯正中でもマウスピースを取り外し、しっかりと歯磨きをすることができるため、入念に歯磨きを行なえば虫歯のリスクは最小限に留めておくことが可能です。
歯ブラシだけではなく、歯間ブラシやフロスなどのデンタルケア用品を使い、隅々までしっかりとブラッシングを行なうとより良いでしょう。
マウスピースの洗浄
マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法として挙げられるのが、マウスピースの洗浄です。
マウスピース矯正では、治療中は1日に20時間ほどマウスピースを装着していることになります。
すると、どうしてもマウスピースは汚れてしまい、歯磨きをしてもマウスピースが汚れたまま、といった事態にもなりかねません。
マウスピースは専用の洗浄液があるため、こまめに洗浄すると清潔が保たれます。
洗浄液がない場合は、水やぬるま湯でやさしく汚れを落とすように洗うと良いでしょう。
熱湯で洗ってしまうと、マウスピースの変形を助長させてしまいますので、必ず水またはぬるま湯で洗いましょう。
食事中はマウスピースを外す
マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法として挙げられるのが、食事中はマウスピースを外すという点です。
マウスピースを装着したままでは、咀嚼することが困難になるため、マウスピースを装着したまま食べ物を食べるという方はあまりいません。
しかし、マウスピースを装着したまま飲み物を飲んだり、スープを飲んだりすることは十分に可能なため、マウスピースを装着したまま食事をしてしまう方がまれにいらっしゃいます。
マウスピースを装着したまま食事をすると、マウスピースと歯の間に食べかすや汚れが溜まってしまい、それが虫歯の原因となります。
また、マウスピース自体の汚れにもつながってしまうため、食事中は絶対にマウスピースを外すように心がけましょう。
水をこまめに飲む
マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法として挙げられるのが、水をこまめに飲むという点です。
通常、唾液に含まれる成分が歯に付着し、歯の清潔を保っています。
しかし、マウスピースを装着することによって歯に唾液がつきにくく、口の中が乾燥しがちになってしまいます。
口の中が乾燥していると虫歯のリスクが上がってしまうため、いつもよりこまめな水分補給を心がけると良いでしょう。
水分補給をする際は、ミネラルウォーターや水道水などの『水』を飲むことがおすすめです。
糖分の多い飲み物や食べ物は避ける
マウスピース矯正中の虫歯を予防する方法として挙げられるのが、糖分の多い飲み物や食べ物は避けるという点です。
ジュースなどの糖分が多い飲み物を飲むと、口の中に長時間糖分が滞在することになります。
皆さんもご存知の通り、糖分は虫歯のリスクを高めてしまうため、ジュースなどの甘い飲み物はできれば避けたいです。
どうしても飲みたいという時はマウスピースを外し、ストローを使って飲み、終わった後は入念な歯磨きを必ず行ないましょう。
まとめ
取り外して洗浄が可能で、なおかつ歯磨きをしっかり行なえるマウスピース矯正は、ワイヤー式の矯正治療に比べて虫歯のリスクが低く、人気の矯正治療となっています。
しかし、マウスピースを装着することで唾液が歯に付着しなかったり、マウスピース自体の清潔が保てなかったりする場合は、かえって虫歯のリスクは上がってしまいます。
マウスピース矯正を行なう際は、今回紹介したような予防法や対策をしっかりと徹底することをおすすめします。
森下ベリタス歯科では、安全なマウスピース矯正によって歯並びを改善するだけでなく、虫歯の予防や全身の健康維持もすることが可能です。
マウスピース矯正について少しでも興味のある方は、ぜひお気軽に問い合わせしてみてください。