マウスピース矯正の治療期間はどれ位?長引かせる原因と短縮のコツを紹介
歯並びの悪さは多くの方にとってコンプレックスになります。人前で大きな口を開けて笑うことができないと悩んでいる方は少なくありません。
目立たない、低価格、痛みが少ないなど、さまざまなメリットがあるマウスピース矯正ですが、治療期間が長いことで二の足を踏んでいる方は多いでしょう。
実際に、マウスピース矯正は決して短くない治療期間がかかりますが、短縮させるコツを把握しておけば驚くべきスピードで治療が終わることもあります。
この記事では、マウスピース矯正の治療期間と、期間短縮のために行うべきポイントを詳しく紹介します。歯並びを矯正したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
マウスピース矯正の治療期間
マウスピース矯正の治療期間は5ヶ月から2年程度です。
部分矯正の場合は5ヶ月から1年半、ワイヤー矯正は1年から3年程度の期間がかかります。いずれにせよ、歯列矯正には長い治療期間が必要です。
歯は、継続的な力を少しずつかけることでしか動かせません。
矯正装置で力を加えると、歯は細胞の働きで骨の吸収と再生を繰り返します。これにより、少しずつ移動していくというわけです。
つまり、歯を移動させるためには骨の吸収と再生を待つ時間が必要です。そのため、一朝一夕では終わらせることができず、少なくとも数ヶ月の期間が必要となります。
部分矯正
部分矯正の治療期間は5ヶ月から1年程です。
部分矯正とは、特定の一部だけ歯列を矯正する治療方法です。主に前歯を中心とした治療を指し、すきっ歯や出っ歯を改善することができます。
マウスピース矯正の治療期間は移動する歯の本数で変わるため、部分矯正か全体矯正かで期間は大きな差が生まれます。
部分矯正は歯を動かす距離が短く、本数も少ない場合が多いです。すきっ歯であれば隙間を埋めるだけであるため、早くて3ヶ月程度で効果を実感できることもあります。
全体矯正
全体矯正の治療期間は1年から2年程です。
部分矯正とは違い、全体矯正はすべての歯を動かします。本数が多く動く距離も長くなるため、その分だけ期間も長くなります。また、抜歯を行い動くスペースを作る時もあります。
通院頻度はどちらも約2ヶ月に1回ですが、全体矯正か部分矯正かで大きく期間は変わるため、自分の目的や費用に応じて適切な施術方法を検討しましょう。
ワイヤー矯正とマウスピース矯正の治療期間の差
代表的な歯列矯正としては、ワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類が挙げられます。
従来まではワイヤー矯正の方が移動量が大きく、治療期間も短いとされていました。しかし近年では、マウスピースの品質や技術が進んでいるため、そこまで大きな差はありません。
個人差はありますが、マウスピース矯正では1ヶ月に0.3mmから1mm程度移動するのに対して、ワイヤー矯正では1mm程度移動するとされています。
装着時間の厳守や交換サイクルを守ることで、マウスピース矯正は治療期間を早く終わらせることが可能です。どちらを選ぶべきかは、歯科医師と相談して決めてください。
マウスピース矯正の治療期間を長引かせてしまう原因
少しずつ歯を動かして矯正していくため、適切な方法でマウスピースを装着しなければ治療期間が長引いてしまうこともあります。ここでは、主な原因を詳しく紹介します。
装着時間が短い
マウスピース矯正の装着時間は1日20時間程度です。
決められた装着時間を守らなければ、歯を予定通りに動かすことはできません。ワイヤー矯正とは違い自己管理となるため、装着時間は必ず厳守するようにしてください。
違和感がある、痛い、ご飯が食べにくい、寝ている時は外したいなど、着脱が手軽であるためにマウスピースを外す期間が長すぎる人は多くいます。
基本的にマウスピースを外してもいいのは食事中だけで、それ以外は寝ている時も含めて装着したままにしなければ、適切な時間は満たすことができません。
ケア不足で虫歯ができた
マウスピース矯正中は虫歯や歯周病を発症しやすいといわれています。
その理由は、細菌を洗い流す唾液の作用が歯に届きにくくなるからです。マウスピース矯正中に虫歯ができれば治療を優先するため、当然ですが矯正期間は長引いてしまいます。
マウスピースはワイヤー矯正とは違い、食事中に取り外すことができ、自分で手入れができるため虫歯になるリスクは低いものの、普通の状態に比べれば高くなります。
マウスピース矯正の治療期間を長引かせないためにも、日々の手入れは欠かさず行いましょう。具体的には、歯間ブラシやフロスなどを使うことをおすすめします。
食事中は外していても、1日20時間もつけていればどうしても汚れてしまいます。ぬるま湯で優しく洗うか、専用の洗浄剤も購入しておくと安心です。
リファインメント
リファインメントとは、マウスピースの追加作成、および計画の立て直しを意味します。
歯科医師は歯の動きを予測しながらマウスピースを作成しますが、必ずしも正確に動くわけではありません。予期せぬ動きを見せることもあるため、作り直しが必要な場合もあります。
当然ですが、マウスピースを新しく作り直している間は矯正ができません。リファインメントが必要になれば、必ず治療期間も伸びてしまいます。
マウスピース矯正の治療期間を短縮させるコツ
最後に、マウスピース矯正の治療時間を短縮させるためのコツを紹介します。
装着時間を守る
治療期間を短縮させる1つ目のコツは、しっかりと装着時間を守ることです。
マウスピース矯正はマウスピースを歯に装着することで歯列を整えるものですが、基本的には1日20時間以上の装着が必要です。
つまり、食事は歯磨き以外の時間はすべて装着していなければいけません。
歯に装着している時間が短くなると、歯の動きが遅くなるため治療期間の延長が考えられます。効果も低下するため、歯科医師から指示された時間は必ず守りましょう。
口内環境を清潔にする
治療期間を短縮させる2つ目のコツは、口内環境を清潔にすることです。
口内環境が悪化することで、虫歯や歯周病のリスクが高まります。そうなると歯や歯茎の健康に影響するだけではなく、虫歯や歯周病の治療で矯正がストップしてしまいます。
また、唾液の分泌が減り口臭の原因となり、細菌が増える可能性もあります。
マウスピース矯正をしながら口内環境を清潔にするためには、以下のことに気を付けるようにしてください。
- 食事や間食の際はマウスピースを外す
- 食後はしっかりと歯磨きをする
- マウスピースを定期的に洗浄する
- 装着中の水分補給を意識する
基本的なことではありますが、食事中はマウスピースを外すようにしてください。食べ物が付着すると、細菌が発生する温床となります。
また、専用の洗浄剤や水道水で定期的に汚れを落とすことでケアが可能。唾液の分泌量を増やすためにも、水分補給も忘れてはいけません。
定期的な通院
治療期間を短縮させる3つ目のコツは、定期的な通院を心がけることです。
マウスピース矯正では、自分でマウスピースを交換することができますが、それだけでは高い効果を期待することはできません。
定期的に通院することで、歯科医師による経過観察や器具調整を受けることが可能です。
また、口内環境や歯並びの変化に応じて、治療計画やマウスピースの種類を変更する必要がある場合もあります。
定期的な通院の頻度は一般的には1~3ヶ月に1回程度ですが、保定期間に入ると4~6ヶ月に1回程度で済みます。
もちろん個人差がありますので、通院の頻度は歯科医師と相談しながら決めましょう。
まとめ
一般的なマウスピース矯正の治療期間と、期間を長引かせる原因・短縮させコツを紹介していきましたが、参考になりましたでしょうか。
マウスピース矯正の最大のメリットは目立ちにくい点です。人前に出る仕事をする方でも、人の目を気にすることなく気になる歯列を矯正することができます。
また、着脱が可能であるため、日々のケアで清潔感を維持しやすい点も魅力的です。
しかし一方で、着脱が可能であるがゆえに、最低でも1日20時間はつけなければ効果が出るまでの時間が遅くなるというデメリットがあります。
日々のケアを怠り口内環境が悪くなれば、虫歯や歯周病を発症するリスクもあります。そうなれば矯正治療はストップとなるため、日々のお手入れは欠かせません。
装着時間の厳守、日々のケア、定期的な通院により、適切なマウスピース可能を進めていきましょう。
森下駅から徒歩2分の場所にある『森下ベリタス歯科』では、目立ちにくいマウスピースを使った歯列矯正を行っています。
丁寧なカウンセリングを行い、患者さまに適した方法を提案しています。マウスピース矯正を検討している方は、まずはお気軽にご相談ください。